2013年1月19日土曜日

薄くなる時の経過:一番最初に現れる症状は何?(105)

薄くなる時に、一番最初に現れる症状は何でしょう?

「抜け毛が増えるからじゃないの?」とか、「抜け毛が急増するからに決まっているじゃない!」と考える人は普通の人ですけど、事実をちゃんと見ていません。

抜け毛が急増して「薄毛発症!」と言う症状が出ることが多いのですが、この時には相当状態が悪くて内部では進行していて、本当はもっと何年も前に前触れがあるものなのです。

まるで糖尿病のようですね。症状が表面に出てきた時には遅いって。

皆さんが好んで使っているヘアケア製品の中に、これらを感じさせないものが多いので、分からなくなっているだけです。

そして、「抜け毛が増えて薄くなる」のも本当は怪しい話なのです。

何せ、先入観や固定観念で、「毛が抜けること=薄毛になる」と、思わされている人が多いのですから。

その為、多くの人は、薄くない時には抜け毛を気にしていませんが、薄くなった時に抜け毛を気にし始めています。

抜け毛が多くなったから、気になり始めたのではなく、薄くなり始めたから抜け毛を気にするようになった、と言う方が当たっている人もいらっしゃるのです。

ただ、本当に抜け毛が急増して、薄くなる人もいらっしゃるのは事実です。

が、ここが薄毛のスタートラインではないことを理解しておかないと、育毛の効果で求めるものを間違えます。

ここからが本題中の本題です。

一番最初の薄毛になるであろうスタートラインは、『髪の毛が痛みやすくなること』なんです。

でも、この段階では、まだ100%薄毛になるわけではありません。何%かは分かりませんが、薄毛になる確率が少々出始めた段階です。

ここに、個別には違ういろんな原因がたくさん絡んで、何年も経ってから最終的に「抜け毛急増→薄毛」と言う変遷を辿るのです。

また、この段階を経ずに第二段階の頃から薄毛の一歩を踏み出す人もいらっしゃいますので、絶対ではないこともご了解下さいね。

ほとんどの人は、男性でも女性でも、小学生や中学生の頃くらいまでは、そんなに髪が痛んでいなかったはずです。

中学生になり異性を気にし始めたり、格好の良し悪しを気にし始めると、やたらとヘアケア製品を使い始めます。

シャンプーも、洗い上がりやスタイルを決めやすいものや、綺麗になりやすいものを選ぶようになるし、早い人だと中学生くらいの頃からカラーや縮毛矯正をするでしょう。

ワックスやムース・ジェル・ヘアスプレー等でセットしたり、リンスやトリートメントをしっかり使ったりし始めます。

これらのヘアケア製品の使い始めや、カラー・縮毛矯正のし始めの頃は髪もそんなに痛みません。

が、続けているうちに髪が痛んでくるので、その痛みを隠す為にさらにヘアケア製品を使う人もいるでしょう。

最初の頃は髪の表面が痛むだけですので、リンスやトリートメントをちゃんとしていれば、何とか痛みは気にならないで済むようにはなります。

ところが、これらを続けていくうちに、リンスやトリートメント・ヘアケア製品だけでは痛みを解消できなくなってきます。

自分では痛みを解消できなくなってくるので、今度は美容院でトリートメントをして髪の痛みを解消しようとします。

美容院でのトリートメントも最初の頃は良いのに、時間が経つにつれて取れやすくなってきます。

(髪質を良くすると訴えているのに、取れてくるっておかしいですね。)

ここまでの経過ってどういうことなのか、お分かりになりますでしょうか?

安価なヘアケア製品には安価な界面活性剤が、乳化剤やコーティング剤として使われています。その界面活性剤は髪表面を綺麗に見せるのは有効なのです。

が、髪が痛む理由は、洗髪で開いたキューティクルからコーティングする界面活性剤が髪内部に浸透して、髪の毛自体の質を悪くするからです。

界面活性剤のマイナス面である、たんぱく質変性をおこすのです。

髪を痛めると言うことは、髪より柔らかい頭皮をもっと痛めると言うことです。

痛んだ髪を隠すと言うことは、頭皮にも残留するので、界面活性剤が毛穴に入り込みやすいと言うことです。

そして、毛を作る組織が衰えてしまい、実の詰まっていない目の粗い髪しか作れなくなるのです。

結果として、最初は髪は痛むようになり、最終的に「目の粗い髪」で「痛みやすい髪」しか作れなくなっていきます。

かなり極端なことを書いていますので、上述に当てはまらない人もいらっしゃいます。そんな人でも、小学生や中学生くらいの頃は、市販のシャンプーは使っていらっしゃるでしょう?

女性の中には、上述したことそのままだ、と言う人もいらっしゃると思います。

薄くなり始める1年2年前に上述のことがあれば、まだ分かりやすいです。が、薄くなり始める3年~10年くらい前(もっと前のこともある)の話になるので、本当のことが分からない人が多いのですね。

「目の粗い髪」で「痛みやすい髪」しか作れなくなると、洗髪時に髪が水をたくさん吸うので、乾かすのに非常に時間がかかります。

中々乾かないからと、自然乾燥なんかしていませんでしょうね。

時間がかかっても、ドライヤーでちゃんと乾かして下さいね。ドライヤーでは髪や頭皮を傷めませんから。

ドライヤーの温風が髪を痛める、と言っていた人たちは、目の粗い髪しか作れなくなっているのを知らなかったのでしょう。

証拠に、私の相談室でケアをされる人の髪を見ていますと、最初は水を良く吸うので中々乾きません。

男性でも女性でも一緒です。

ケアを続けていくと、段々髪がしっかりしてきて硬くなる人までいて、ドライヤーを使うとすぐに乾くようになっていきます。

よくよく髪を見ると、髪と頭皮が水を弾いているのですね。だからタオルでふき取ると、半乾き状態になって、ドライヤーの温風を吹き付けるとすぐに乾くのです。

さすがに髪の長い女性はさっと乾くようにはなりませんが、それでも、最初に比べると半分以下の時間で乾くようになります。

髪の長い女性だとケアを始めて半年を越えると、痛みの激しいところ、そうないところの境目が分かるようになり、根本であればあるほどすぐに乾くので、薄くなる前にどれだけ髪にも悪く頭皮にも悪いことをしてきたのか、がよ~く分かります。

そうなんですね、薄くなる前兆として一番最初に髪の痛みがひどくなるのです。

こうなることで、薄毛になる一歩を踏み出すのですね。

ここに、個別には違ういろいろな原因が絡んで、薄くなっていく人が多いのです。

が、中には体の内部やその人の環境自体が主になっていて、髪が痛むことがないのに薄くなる人もいらっしゃいますので、全てが全てだとは思わないで下さいね。