2022年7月16日土曜日

育毛剤の効果で頭皮が危険

 私が育毛相談WEBを立ち上げて20年以上の時間が経過しました。その間様々な育毛剤が発売され、中には発売後6000万本以上の出荷数を誇るものがあり、2500万本を超えるものがあり、500万本、200万本、100万本と出荷されています。

それでだけ需要があるということなのでしょう。

薄毛人口はどれだけある?

が、それでは日本人の中の薄毛人口とは何人くらいいるのでしょうか?

どこかの育毛サロンが調べたらしいです。大まかには4000万人くらいと言われています。

また、他に40歳代以下の年齢層の無料雑誌の調べによると、男性で約25%くらい、女性で9%くらいが自分は薄毛だと認識しているらしいです。

20歳~64歳までの男性の薄毛人口は3513万人×25%=878万人、20歳~64歳までの女性の薄毛人口は3428万人×9%=308万人になります。

だか、この無料雑誌は若い人向けのものなので、実数はもっと多くなるだろうと思われます。

年齢とともに薄毛人口が増えるのが普通で、かつ年齢が上がるほど人口も多いのだから、ざっと男性で1500万人、女性で600万人くらいの人が実際に薄毛なんじゃないか?と推定できます。

一人平均何本育毛剤を使用しているか?

と言うことは、20年の間に新規で発売された育毛剤が最低でも1億本はあるのですから、薄毛の人は年間で一人平均5本以上使用している計算になりますね。中には育毛剤を使わない人もいらっしゃるだろうから、もっと使われている可能性が高いわけです。

そしたら、この20年で薄毛人口が急激に減っていてもおかしくありません。

次から次に育毛剤が発売される不思議

が、まったく減っていなくて、そればかりか次から次に新たに育毛剤が発売されている状態です。

これってどう考えたっておかしな状況です。

こんだけ効果があると訴えているのに、薄毛人口が減らないのには、何か裏があるのではないか?と勘繰りたくなります。

育毛剤の広告の中身を見る

育毛剤の広告を見たら、その育毛剤の広告の中身を見て下さい。

ネットでもいいし、新聞の折り込みでも構いません。

それぞれの育毛剤は、効果のある成分の説明、使用経験者の喜びの声、リピート率は95%以上とかで、売れている理由を記述していたりしています。

これを見たら、「あー、これは凄い育毛剤だわ、こんな効果があるなら、私も同じようになれるかも!」と思ってしまいます。

育毛剤が効いても増えない

ところが、そんなに思い通りにいくことはなく、抜け毛が減るけど毛が増えることもなく、何の変化もないか、頭皮がかゆくなるだけで、変な違和感を覚えてしまい、2本か3本使用しただけで止めてしまうのです。

なぜ、そんなことになるのでしょう?

育毛剤が効く頭皮・心身ではない

それは、いくら育毛剤に訴えているような効果があっても、あなたの頭皮と心身に育毛剤の効果を活かすだけの力がないと効果に繋がらないのです。

育毛剤には効果はありますが、あなたに育毛剤の効果を活かすだけの力がないのです。

言い換えれば、育毛剤の効果を活かす力がないから薄毛になっているのです。

育毛剤の効果は薄毛の人には負担

育毛剤の効果を活かす力がない頭皮や心身には、育毛剤の効果は負担になってしまい、さらに薄毛を進行させる原因にもなります。

気を付けたいものです。

だから、必要なことは効果のある育毛剤探しではなく、あなたの薄毛の問題点や原因を探り、それらを改善して育毛剤の効果を活かすことのできる頭皮と心身に改善する育毛方法なのですね。

そんなご相談を育毛相談WEBで承っています。また、そのご相談に沿った形で育毛方法を提供しています。

2022年7月2日土曜日

薄毛の治り方・脱毛症の治り方

薄毛の症状とは、覚えていらっしゃいます?

簡単に言ってしまうと、生え替わってくる毛が段々と成長しなくなっていく症状でしたよね。

では脱毛症は、どうでしょう?

成長している毛が途中で抜けてしまい、生え替わってこなくなる症状でしたよね。

薄毛も脱毛症も、その症状の通りの治り方をします。

・薄毛の治り方

薄毛の進行をなぞるような治り方をします。

「=」の左側が薄毛の進行順序で「=」の右側が薄毛が治る時の回復順序です。

  1. 毛に何となく元気がなくなる=毛に何となく元気が出てくる
  2. 毛に腰がなくなる。=毛に腰が出てくる
  3. 全体的にボリウムがなくなる=全体的にボリウムが出てくる
  4. 生え替わってくる毛が細くなっていく=生え替わってくるが太くなってくる
  5. 生え替わって毛の成長期が短くなってくる=生え替わってくる毛の成長期が伸びるようになり、抜け毛の中に先細りの毛が減っていく(2割前後まで)
  6. 抜け毛の中に細い毛の割合が半分を超えるようになり、段々と細い毛ばかりが抜けるようになる=抜け毛の中の太い毛の割合が半分を超えてるようになり、段々太い毛の割合が増えていく(8割前後まで)
  7. 生え替わってくる毛の成長期が短くなってくるので1本毛の毛穴が増えてくる。抜け毛の中に先細りの毛の割合が増えてくる=複数本の毛穴が増えてきて、毛の本数が増えるようになる
  8. 成長期がゼロになる毛が出てくるので毛の生えていない毛穴だけが出てくる(こうなると発毛すらして来なくなる)=新たに発毛してくる毛穴も出てくる(この確実性はとても低い)

以上のような進行と回復パターンになるのが薄毛なので、進行する時も回復する時も年月がかかります。

間違った対策で失敗する

薄毛時は「3」~「4」になると、多くの人は薄毛の対策を考え始めて、手近にあるシャンプーと育毛剤を使うようになります。

また、ネットでシャンプーの評判や育毛剤の評判を見て、良さそうなものを使うようになります。

一時的に効果に繋がることがるのですが、それも続かないのでシャンプージプシーになっていたり、育毛剤ジプシーになってしまい、何を使っても駄目なので諦めてしまう人もいますし、飲み薬に走る人も結構な確率でいます。

薄毛が改善する段階の期間

回復時は「1」になるのに、3か月前後かかる場合が多く、「2」になるのに半年前後はかかるので、我慢できなくてケアを諦める人が多いです。

ただし、「1」と「2」の段階が何か月か続いてから「3」とか「4」になるものなので、いきなり「3」「4」を目指して失敗する人と、2か月3日か月で「3」「4」にならないので止める人が多いです。

「1」と「2」の段階の症状がずっと出続けないと、後の「3」~「8」はないのです。

抜け毛の推移

薄毛になる際に抜け毛の本数に関しては、「1」~「2」にかけて減り気味の状態が続き、「3」~「4」で一気に増ええて、「5」以降は少ない状態が続きます。

回復する際の抜け毛の本数は、「1」~「2」「3」「4」にかけて増える傾向があります(薄毛時には減っていることが多い反動)。

それを過ぎると、増える季節には増えるようになり、減る季節には減るようになります。

薄毛の進行と回復は順番

とまぁ、薄毛の進行と回復は、一気にどうかなるのではなく、順番に少しずつ変化していくものであるので、1か月や2か月で見違えるように回復した話があれば、相当嘘くさいです。

育毛相談WEBでも4か月前後で見違えるように変わる人がいるにはいますが、少数派ですから、多くの人には参考にはなりません。

脱毛症はどうなのでしょう?

(ここでいう脱毛症とは、円形脱毛症とびまん性脱毛症のことを言います)

脱毛症は、血流が制限されて毛の供給が無くなって抜けて生え替わっていないだけなので、血流の制限が改善されると、元の太くて成長する毛として発毛してきます。

毛の無い部位に一気に生えてくるので治るのも一気です。

半年1年程度で見違えるように元に戻ります。

事例:抗がん剤の副作用

分かりやすいのは、抗がん剤の副作用による脱毛です。

抗がん剤治療をしている間は毛は抜けるだけ抜けてしまい毛が無くなります。

がんが治り抗がん剤治療をしなくなると、一気に発毛してくるので元のように戻ります。

薄毛と脱毛症の治り方は違う

こうしてみると、薄毛の治り方と脱毛症の治り方が違うのが分かりますよね。

にも拘わらず、育毛剤の広告なんかでは、「発毛してきてここまで増えました!」と言うように、脱毛症が治るようなものが多いですよね。

たぶん、その広告を制作している人たちや育毛剤を販売している人たちは、本当のことを知らないのだと思います。知らないから、あのような煽るような広告になるのでしょう。

そんな広告の育毛剤を使ったら、広告で訴えているような効果なんて出ないので落胆するだけです。

育毛剤には効果があるのに、その効果を活かすようなものがないのですね。

使えば良いと言うだけのものばかりだったりしますね。

2022年6月5日日曜日

温冷療法・マッサージ法

ネットで情報を探すと様々な育毛方法が紹介されていて、それぞれの育毛方法は「こんなに効果がるのだ」と、効果ばかりの情報になっています。その為、何が良いのか分からないとおっしゃる方が本当に多いです。

育毛方法のメリット・デメリット

そんな方々の為に、私が知っているだけの方法を紹介し、育毛方法の効果面=メリットと駄目な面=デメリットを紹介します。

●温冷療法

まず、第一に温冷療法と言われる育毛方法です。

暖かい状態と冷たい状態を交互に作ることで、頭皮の血行を改善しようとする育毛方法ですね。

これって、最近でこそ冬場に手や足の指にできる人は少なくなりましたが、人工的にしもやけになる環境を作るのと同じなのです。

寒い外部から、暖かい部屋の中に入ることを繰り返していると、冷たくなりやすい手や足の指先に血が集まってきて炎症を起こすのですね。

これを頭皮を密閉して、人工的に暖かい状態と冷たい状態を作ることで頭皮に血を集めようとする育毛方法です。

メリット=効果面で言えば、確かに血は集まってきます。集まってくるのですが、薄毛の人の頭皮は弱っているのですから、頭ってきた血が流れにくいのです。

デメリット=駄目な面として、結果、冬場と同じように炎症を起こしてしまい、頭皮がダメになってしまうのです。

絶対零度の育毛方法

絶対零度の空気を頭皮に吹き付けるような育毛方法もあります。

以前私の相談室にそのケア法を受けてたことのある方がご相談にいらしゃったことがあります。

その方曰く「確かにすごい効果があったけど、生えてきた毛がすぐに抜けてしまい、生えてきた部分に毛が残らなくなった。」とおっしゃっていました。

確かに、その方の頭皮を拝見したところ、頭部の右半分に髪の毛がなくなっていて、左半分に毛があるが細くて2~3センチ程度しか伸びていない毛がまばらに残っていただけでした。

温冷療法にはメリットもあるけど、それ以上のデメリットもあるということです。

●マッサージ育毛方法

マッサージは目的によって大きく効果面と駄目な面に分かれます。

一番駄目なの目的は、頭皮を柔らかくするマッサージ育毛方法です。

こんなことを書くと、え?柔らかくしないのなら何の為にマッサージするの?とか

毛の多い人の頭皮は柔らかく、毛の少ない人は固いのだから、柔らかくする必要があるのではないですか?とか

こんなご意見が出てくるでしょう。

頭皮の固さには個体差がある

実を言うと、頭皮の固さと言うのは個体差があって、人によって大きく違い、それはその人の持って生まれた個性の一つでもあるのです。

頭皮が固い人は、毛の本数も少なく細い人が多いです。でも、これはその人の個性です。

中には、頭皮が固いのに毛の本数が多くて太い人もいらっしゃいます。

その固さにも違いがあり、石ころのように固く皮膚と頭蓋骨がくっついている人もいれば、皮膚と頭蓋骨が程度に動くけど厚みのない人もいます。だから、薄毛と言うわけでもなく、単に原因があると薄毛になりやすいだけの話です。

頭皮が柔らかい人の柔らかさと言うのは、頭皮に厚みがあって弾力がある柔らかさです。

こんな人は、ほぼ例外なく毛の本数も多く、太い毛の人ばかりです。そして皮脂の分泌量も平均よりも多めです。

女性でも男性並みに皮脂の多い人もいますから、ここでも皮脂の分泌能力と薄毛には因果関係がないのが分かります。

頭皮が柔らかい人は、例え薄毛になったとしても頭皮の育毛環境さえ揃えば勝手に増えてくるので、私はこんな人のご相談を受けたいといつも思います。が、薄毛になりやすいのは、頭皮が固い人が多いので思い通りに行かないですね。

頭皮が固い人は毛が少なくて細い、頭皮が柔らかい人は毛が多くて太いという違いがあるので、マッサージで頭皮を柔らかくすることを目的にしている情報が多いのです。

頭皮のマッサージで柔らくはならない

でも固い頭皮をマッサージしても柔らかくなりません。

柔らかくなったようになることがありますが、それは弾力のある柔らかさではなく、単に頭蓋骨上を皮膚が滑るように動くようになっただけの場合がほとんどです。皮膚が伸びてしまっているので、触るとブヨブヨしたような頭皮になっています。

たぶん、固い頭皮を無理に柔らかくしようとしたものだから、毛細血管が切れてしまっているのではないか?と思いますね。

以前、頭皮が固いのでマッサージして柔らかくしたという人のご相談を受けたことがあります。

確かにその人の頭皮は頭蓋骨上を滑るように動きましたが、生えている毛が産毛ばかりで、その産毛を触るとパラパラと抜けていました。

頭皮が緊張して固くなっている

ただ、最近多いのはストレスやPC業務で頭皮が緊張して固くなっている人です。

こんな人の場合は、緊張をほぐすマッサージ法が必要なだけで、柔らかくするマッサージはマイナスになるのです。

柔らかくするマッサージでも、やり始めの頃は効果に繋がることがあります。=これが効果面です。

ところが、それを続けていると今度は頭皮がブヨブヨするようになり、毛細血管に血が巡らなくなってしまい、せっかく効果に繋がっていたのに生えていた毛が抜けてしまいます。=これが駄目な面です。

マッサージはやり方次第では効果に繋がることがあるだけに、目的を間違えないようにしたいものです。柔らかくするマッサージではなく、緊張を解して血行を促進するようなマッサージ法が必要なのですね。

2022年5月28日土曜日

薄毛を脱毛症と呼ばないで!

 薄毛と脱毛症を同じように見る人が多くで困っています。

この2つは全く違う症状なので、薄毛なのに脱毛症が治る効果を求めていると、その効果で毛を無くすことにもなりかねません。

皮膚科学会も薄毛を脱毛症と言う

日本の皮膚科学会にしても、男性型脱毛症とか女性型脱毛症なんて言葉を使っているのですから、この言葉の間違いの元は根が深いです。

男性型女性型脱毛症の診療ガイドライン

日本の皮膚科学会が出した男性型女性型脱毛症の診療ガイドラインにて、症状の説明が記述されています。その中では薄毛のことを以下のように説明しているのに脱毛症と表現しているのです。

  • 生え替わりながら成長期が短くなって抜けていく
  • 成長期が短くなって抜けるから、休止期になり毛が生えていない毛包が多くなってくる
  • その過程で毛が軟毛化してく
  • その過程で毛が細くなっていく
  • その過程で成長しないで抜けるようになる

成長しないことが問題

この説明を聞けば、成長期が短くなって抜けるのだから脱毛症だ、とも言えなくありませんが、問題は抜けることにありませんよね。成長しないことが問題なのですよね。それだったら、男性型未成長毛症とか男性型薄毛と表現するべきものではないでしょうか?

本当の脱毛症とは

これを本当の意味での脱毛症と比べてみると分かります。分かりやすいのが、円形脱毛症やびまん性脱毛症です。

これらは、ストレス等の影響で頭皮の一部の血管が収縮して血がいきなり流れなくなりその血管が支配している毛細血管に血が流れなくなることで、その毛細血管から栄養を補給されている毛が、成長途中で一気に抜けてしまう症状です。

深い部位で血流制限が起きると大きな円形で抜け、浅い部位で血流制限が起きると小さい円形で抜けます。また、全体的に浅い毛細血管に血が巡らなくなりパラパラと抜けるのをびまん性脱毛症と言います。

これら、2つは自己免疫疾患の一つではないか?と言う説もあります。

薄毛と脱毛症は違うのですね。

薄毛と脱毛症は改善パターンも異なる

この違いは、改善する時にも大きな差となって出てきます。これについては次回お知らせします。

脱毛症いろいろ

これら以外にもいくつか脱毛症があります。

  • 細菌性の脱毛症

毛根に細菌が入り込んで毛を育てる組織を痛めるので、毛が抜けてしまい、次に生え替わってこない脱毛症です。

育毛相談WEBでは、一人だけ実例があります。

いらっしゃった時には、すでに皮膚科で抗生物質を処方された後だったの、細菌自体は毛根部分には生息していませんでした。

ただ、細菌がなくなったのに毛が生えないままの状態だったので、ご相談にいらっしゃったのでした。

ケアを始めて3年ですが、毛のなかった部位に硬毛が発毛してきてきますが、余程細菌による攻撃が強かったのか、なかなか伸びるようになりません。現在やっと触ればご自分でも毛があるのを感じるくらいにはなっています。

  • 脂漏性湿疹・皮膚炎による脱毛症

ご自分の分泌する皮脂の影響で、アラセチア真菌の繁殖がひどくなって、頭皮に炎症を起こして、結果毛が抜ける脱毛症です。

ご自分の分泌する皮脂が原因になっているだけに、なかなか治りません。

ご相談者の中には、簡単に考えている人も多く「難しいから、最低でも1年はケアだけでなく、食習慣や生活自体も注意しないと治らなくなりますよ」と助言しても、なかなか聞いて頂けません。

1年ちゃんとしたケアをすると、治る見込みが出るだけの人もいれば、治ってしまう人もいて、治るペースは様々です。

簡単ではないことだけは確かなので、指導通りにちゃんと取り組んで欲しいです。

ちなみに、皮膚科医の先生の中には、治らないと割り切って、薬を出すだけにしている先生方もいらっしゃいます。それだけ難しい皮膚疾患なのでしょう。