頭皮が赤いとかかゆい(痒い)も、清潔にし過ぎと洗い過ぎの結果です。
皮膚を構造を見ると、その理由がよくわかります。
上から
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織
になっていて、その表皮が以下のような多重層になっています。
表皮は多重層
表皮は多重層になっていますが、その厚さは、0.1ミリ~0.3ミリくらいととても薄いです。
- 皮脂膜
- 角質層
- 顆粒層
- 有棘(ゆうきょく)層
- 基底層
皮脂膜は脂の膜ですが、角質層も多重層(0.02ミリくらい)になっていて、小さい細胞がレンガのように揃いかつ多重に重なっています。そのレンガの隙間に接着剤のような役割をしているのがセラミドです。
皮膚の厚さはとても薄い
皮膚自体の厚さが0.6ミリ~3ミリくらいのものなので、洗い過ぎると削り取ってしまうことにもなりかねません。
特に、界面活性作用の強い活性剤で皮脂を取るべく綺麗に洗っていると、皮脂膜を取り去りますが、薄い角質層も削り取り痛めてしまいます。
結果、皮脂の分泌量が増えて脂っぽくなり、角質層を痛めるのでフケ症になり、皮脂の分泌量が増えるので皮膚常在菌の繁殖が激しくなって匂いが出て炎症を起こし、角質層を削り取ることで頭皮を傷めてしまうので、その修復の為に血が集まってきて赤くなり、修復の為にかゆく(痒く)なり、ろくなことがりません。
皮脂を取って清潔にすることが始まり
頭皮は赤くなるもの、かゆく(痒く)なるのも、皮脂を取って清潔にする習慣で皮膚自体を痛めているからなのですね。
清潔にすることが、どれだけ頭皮を痛めて、頭皮のトラブルのもとになっているかのかお分かり頂けると思います。
この皮脂を取って頭皮を清潔にするケアが薄毛の大きな原因の一つになっているのがお分かり頂けますよね。
この清潔にする習慣が始まったのが、1990年代から。
当時、10社程度あった育毛サロンが、「毛穴が皮脂で詰まって毛が生えない・育たない。だから皮脂を取らないと禿げる」とマスメディアを通じて大々的に情報を拡散したのです。
皮脂を取るから薄毛人口が増えた
その結果、薄毛人口が減ったのかと言うと反対で、さらに薄毛人口が増え、低年齢化と女性にも薄毛人口が広がったのです。
低年齢化と女性にも薄毛人口が広がったのは、他にも原因があるのはありますが、この皮脂が毛穴に詰まるという話がなければ、相当減っていたのではないか?と思います。
あれから20年以上の歳月が経過して、毛穴が詰まっていると訴えていたサロンのほとんどが潰れてしまい、大手の2社のみが生き残っています(未だに毛穴が皮脂で詰まると訴えている)。
理美容室も毛穴に皮脂が詰まっていると言う
2019年現在では、理美容室の中にも毛穴が皮脂で詰まっているとか、シリコンが詰まるとか、角質が塞ぐとか、なんとか毛穴を詰まらせたり塞ぎたいような情報を流すところがあったりします。
そんなものよりも、カラーの方がよほど毛穴に詰まる可能性が高いです。ところが、理美容業界からそんな話を聞いたことがありませんね。
人のは皮膚呼吸する動物ではないのですが、毛穴には体温調節や体が乾燥しないように皮脂を分泌する機能等、人が自然環境の中で生きていくのに必要な役割を担っているのです。
そろそろ、本当のことに気づく時期にきているのではなでしょうか?